第11回 山梨大学 整形外科セミナー

2015年5月16日に第11回整形外科セミナー

「整形外科のアップデート」がアピオで開催されました。今回は独協医科大学の種市洋教授、山形大学の高木理彰教授、慶應大学の戸山芳昭教授を講師にお招きしました。参加者は医師 55名、薬剤師12名、メーカー5名で全 72名であり、医師参加人数および全体人数参加者は過去最高となりました。教育研修会単位の完全デジタル化は浸透しており、受付業務、単位申請はつつがなく終了しました。種市先生には第一演題「成人脊柱変形・病態と治療 update」をご講演いただきました。近年脊椎外科領域で話題となることの多い脊椎変形の手術所見や腰椎後湾に伴う諸問題が取り上げられていました。山梨大学でも江幡先生が XLIF(eXtreme Lateral Interbody Fusion)を用いて後弯矯正の手術をされていますが、その低侵襲性からも今後さらに広まっていくと思われました。第二演題「広域激甚災害における運動器リハビリテーション – ロコモの時代を迎えて –」を高木先生にご講演いただきました。高木先生のご専門は股関節外科でありますが、今回の内容は東日本大震災と 2015/04/25 に発生したネパール地震についてでした。被災直後は独特の雰囲気となるようで被災者も救助者も負担が大きくなるため、物資のみではなく精神的な支援が重要とのことでした。リハビリテーションは活動性低下予防に有効であるため被災発生直後から導入が必要とのことでした。戸山先生からは第三演題「超高齢社会における日本の医療―整形外科の役割」でした。戸山先生は任期を残して慶應大学整形外科教授を辞され、現職は慶應大学理事および慶應大学教授です。厚労省のデータ、時代ごとの平均寿命、ネズミからクジラまでの個体サイズおよび心拍数による寿命など様々な切り口で日本の高齢化社会を示していまし た。