学会参加記

第33回 日本整形外科学会基礎学術集会 参加記

髙山 義裕

この度、2018年10月11日・12日に奈良春日野国際フォーラム・東大寺文化センターにて開催されました、第33回 日本整形外科学会基礎学術集会に参加いたしましたので、ご報告いたします。

本学会は日本整形外科学会の主要学術集会の中で、基礎研究を中心とする学会であります。自身の専門分野はもちろん、専門外の多種多様な研究発表はどれも素晴らしく大変刺激となりました。

第33回 日本整形外科学会基礎学術集会 参加記

私は椎間板のセッションにて「マウス椎間板におけるthrombin/PAR1シグナルによるMCP-1発現及びマクロファージ遊走能の検討」の演題で発表をさせていただきました。同セッションの他の先生方とも治療応用への展望を含め有意義なディスカッションができました。同門からは、齋藤正憲より骨腫瘍のセッションにて「血小板由来TGF-βはsmad3を介して骨肉腫細胞の組織因子発現を誘導する」の発表もありました。

学会が開催された奈良は古都として有名な土地であり、会場はかの東大寺のすぐそばであり、周辺では当たり前のように町のいたるところで鹿をみかけました。夜になると、静けさと歴史をすぐそばに感じることができました。奈良という神聖な空間で学会発表が出来たことは、何か特別な活力を得ることが出来たと思われます。

第33回 日本整形外科学会基礎学術集会 参加記

最後に、教授をはじめとした教官の先生方、留守を引き受けてくださった同門の先生方、病棟スタッフの方々にこの場をお借りしてお礼を申し上げます。今回の学会参加を通じ、得られたことを臨床、研究に活かしてゆきますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。

第91回 日本整形外科学会学術総会 参加記

重橋 孝洋

梅雨明けの暑さはひとしおに感じられますが、皆様お元気でお過ごしのことと存じます。

2018年5月24日~5月27日に第91回日本整形外科学会学術総会@神戸に行ってきました。私は昨年の仙台に引き続き、今回日整会は人生で2回目の参加となります。昨年の準備不足を教訓に今年は事前参加登録あり、単位事前申請も綿密なスケジュールを立て、宿もばっちり確保してからの参加となりました。

第91回 日本整形外科学会学術総会 参加記

今年の学会は、諸先輩方の発表もたくさんあり、堂々と発表している姿をみて感銘を受けました。特にシンポジウムは会場も大きく、画面で発表者が拡大されて映し出されており迫力満点でした。教育講演では普段外来で診療していて疑問に思っていた痒い所に手が届くような講演が多く、さらに系統だって学ぶことができました。ポスター会場もブラブラとみて回りましたが、知らないことや、日常診療で同じように困った症例もあり、とても参考になりました。

また今年は山梨大学から研修医や学生のたくさんの参加もありました。研修医や学生も真剣な眼差しでポスター発表をみていました。少しでも整形外科に興味をもってくれたら嬉しいです。そして後輩になってくれるとなお嬉しいです。日中の学会プログラムが終了すると夕方から学生、研修医と諸先輩先生達と毎晩飲みに行きました。勉学から将来についてお互いに語り合いました。  最後に現在働いている富士川病院の先生方やスタッフの皆様から、このような貴重な機会を与えて頂き感謝申し上げます。

第91回 日本整形外科学会学術総会 参加記

写真:上)ポスター会場、下)姫路城

第7回 アルプス浜名湖スパインセミナー 参加記

岩間 達

2017年7月22日山梨県河口湖の富士レークホテルで第 7 回アルプス浜名湖スパインセミナーが開かれた。セミナー自体は午後からなのだが、午前中に親睦(?)サッカーが開かれた。?が入ったのには理由がある。PK までいった試合結果で納得していない人がいたからである。情報交換会で侃侃諤諤やっていた。情報交換会では皆の前で自己紹介するという度胸試しがある。今年度入局した古屋先生はビール瓶の一気飲みという元ラグビー部、元相撲部らしい特技を披露し、重橋先生は真面目な感じで今後の発展が期待される。

さて、セミナーですが、波呂教授の開会宣言の後、まず江幡先生が多施設前向き研究の説明をされ、on goingプロジェクトの報告会となった。最初は現在当院へ国内留学中の大場哲郎先生の弟、大場悠己先生が椎体間固定後のfake unionを発表し、癒合しているのかいないのか、術後の癒合時期や各医師間での判定基準の違い、骨嚢胞など議論が盛り上がった。その後 2 つ報告があり、症例検討となった。ここでも大場悠己先生が頚椎症の後方固定手術症例を質問形式も取り入れて発表された。術前計画や椎骨動脈損傷について議論が盛り上がった。その 1 題後、岩間が透析破壊性脊椎関節症に伴う歯突起骨折、歯突起後方偽腫瘍について発表した。

続いては「Hip-spine syndrome 温故知新」と題して佐賀大学の森本忠嗣先生、「マテリアルサイエンスに基づく脊柱変形矯正」と題して北海道医療センターの伊藤学先生が特別講演をされた。森本先生は九州の整形事情から佐賀大学の脊椎の現状から始まり、関節が強く脊椎が虐げられているとぼやいて終わる…ずっとぼやいていたわけではありませんが、関節もできる脊椎外科医として講演された。脊椎症例を集めるため九州でも多大学による研究が始まったとのことだった。質疑では脊椎の強い浜松医大の松山教授からまずは脊椎の後弯を治さないと臼蓋の前傾が変わってしまうという熱い意見が出された。伊藤先生はロッド折損の原因として曲げたところが弱くなると話したことが印象的でした。曲げなくてよいロッドなど今後の開発が望まれる、とのことです。

第7回 アルプス浜名湖スパインセミナー 参加記

第7回と続いている当セミナー、三大学共同研究も結果が出始めている。親善サッカーも始まった。九州に負けないように今後も発展をしていって欲しい。

写真:河口湖駅にて

第26回 日本脊椎インストゥルメンテーション学会 参加記

勝 麻里那

2016年3月に大場先生より「筋肉の断面積を計測する,面白い論文があるのだけど」と声をかけていただいてから,椎体骨折患者や成人脊柱変形患者の体幹筋を計測する日々が始まりました。最初は「こんな計測で発表なんてできるのか?」と疑りながら何十,何百枚の MRI 画像と格闘していました。近年、サルコペニア・ロコモティブシンドロームが注目を集める中で,脊椎疾患において,筋肉量と姿勢が関連する,骨密度と相関する,治療成績に影響するなどの報告が徐々に増えてきており,非常に興味深い分野であることに気づきました。

さて今回は,2017年10月13日,14日に金沢で開催された第26回日本脊椎インストゥルメンテーション学会へ参加させていただきました。発表は例のごとく筋肉関連で「成人脊柱変形における体幹筋と脊椎アライメントの関与」という表題で発表させていただきました。筋肉断面積だけでなく,その脂肪変性が脊椎 global alignment に影響しているのではないかという発表です。筋肉についての画像解析やDEXAなどによる計測は注目されてはいるものの,まだまだ解明されていない面が多く,学会会場では異色を放っている分野です。しかし,物珍しさも手伝ってポスター発表にも関わらず,思いのほか多くの先生方に発表を聞いていただくことができました。ご高名な先生にも発表後にまで深く質問していただき,私も大変参考になり,知識が深まりました。

自身の発表以外にも,日常診療で気づくべき点や稀少な疾患,術式など,大変参考になりました。入局当初と比べて,現在の自分の診療にいかに役立てることができるかと考えながら参加できるようになり,少しは成長できているのではないかと多少の自信を持つことができました。

4月から大学を出て富士川病院へ勤務するようになり,学会参加で多くの先生方とゆっくりお話しする機会ができる楽しさを痛感しました。昨年まで大学でご指導いただいた先生方だけでなく,関連病院の先生方,アルプス浜名湖スパインセミナーでの交流のある先生方(名前が思い出せない方もいましたが・・)など,お相手していただき嬉しかったです。ありがとうございました。

学会発表は毎回良い刺激をもらうことができます。今回学会に参加させていただいた中でも,自分が行っている筋断面積・脂肪化の解析は今後,様々な分野で役立てることができるのではないかと考えています。普段の診療の合間でしか取り組むことができませんが,「人工関節置換の長期成績にこの筋肉が関与しているのではないか」とか「この運動を行った人と行っていない人で,ここの筋肉量が変わるのではないか」など,解析のネタとなるものがあれば参考にさせていただければと考えております。ご指導よろしくお願いします。

第26回 日本脊椎インストゥルメンテーション学会 参加記

写真:金沢おでんを満喫する先輩医師たち

第46回 日本脊椎脊髄病学会 参加記

辰野 力人

第 46 回日本脊椎脊髄病学会が、平成29年4月13日から15日にかけて札幌で開催されました。到着初日、翌日は 4 月でしたが季節外れの雪が降っていました。会場からホテルまで歩いて帰ろうと思いましたが 50mほどで吹雪いてきてしまい、耐え切れずすぐさまタクシーに飛び乗りました。学会後半は快晴で少し暑いくらいで寒暖差の激しい学会となりました。学会の合間には北海道の新鮮な魚介類やジンギスカン、味噌ラーメンを食べに行きました。秋田大学整形外科の島田洋一教授主催のもと、全員懇親会ではサプライズゲストに秋田県出身タレントの壇蜜さんが登場し、会場をおおいに沸かせていました。

当教室からは波呂教授がイブニングセミナーにて『骨粗鬆症によって生じる脊椎疾患の診断と治療戦略』、シンポジウムにて『脊椎脊髄外科専門医試験問題の実施と研修施設認定』、江幡准教授がシンポジウムにて『Hybrid 法(LIF+後方 open 矯正)―PPS との比較―』、主題にて『仰臥位と側臥位での腹部の解剖学的特徴の違いの検討―LLIF を安全に行うために―』、口演にて『成人脊柱変形手術における腸骨スクリューの効果について―片側2本使用する利点はあるか―』、『黄色靭帯肥厚の程度の違いによる LLIF の間接除圧効果』、ポスターにて『大腰筋の筋電図マッピングは大腿前面症状を減少させるか』、大場先生が口演にて『成人脊柱変形患者における逆流性食道炎の罹病率とリスクとなる骨盤脊柱パラメータの解析』、『骨粗鬆症性椎体圧骨折の術後生存率と生命予後不良因子の検討』、『拡散イメージング手法NODDI を用いた頚髄症性脊髄症の機能評価―重症度の定量化および術後回復予測について―』、芦沢先生がポスターにて『成人脊柱変形手術における腸骨スクリューのゆるみのアライメントへの影響』、勝先生がポスターにて『骨粗鬆症性椎体骨折における体幹筋の委縮・脂肪変性と治療予後への影響』を発表され、活発な議論が行われました。

第46回 日本脊椎脊髄病学会 参加記

『サイエンスに基づく脊椎脊髄外科の進歩』というメインテーマで興味深い発表が数多くありました。中でも私が興味深かったのは、成人脊柱変形についてのセッションでした。今回は残念ながら不採用でしたが、私は昨年より腰椎側方椎体間固定術を併用したASD矯正固定術後の前縦靭帯損傷に対する術前リスク評価と骨癒合をテーマに学会発表をしています。発表を聴いていますと、数多くの先生方が合併症に対し、悩まれ、様々な工夫をしており、熱い議論が行われていました。発展途上の分野ではこういった議論を重ねよりよい方向へ進んでいくのだなと実感しました。また昨年は、他の先生の発表を聴いていても分からない部分がたくさんありました。しかし大学での研修や自分で勉強して得た知識が増え、理解できるようになった部分も多くなり、今学会に参加し自分の成長を感じることができました。今回得た知識を今後の診療に活かしいていきたいです。

第46回 日本脊椎脊髄病学会 参加記

写真:上)季節外れの雪、下)札幌でのおいしい食事

第24回 日本腰痛学会 開催記

大場 哲郎

2016年9月2日、3日の2日間、山梨大学整形外科の主幹により第24回日本腰痛学会が開催されました。私たちは9月1日夕方の晩餐会から参加させていただきましたが、長いようであっという間の3日間でした。これまでにも本学会には何度か参加してまいりましたが、今回は主幹という主催者側から学会を体験できましたので、そこに焦点をしぼって振り返り、報告したいと思います。

学会の顔となるポスターは 波呂教授(学会会長)が1年以上前から挿絵となる富士山の写真にもこだわりながら作成されていました。メインテーマは「腰痛に対する集学的アプローチ」と定められました。そしてテーマをもとにシンポジウムや招待講演の骨組みを組み立てて、さらにそれをもとにいくつかのサブテーマに分けて演題募集を開始したのは学会の約半年前でした。その後、送られてきた抄録を査読し、内容ごとにセッションへと振り分け、発表会場やタイムテーブルを考えながらプログラムを組み立てました。

また今回は地元山梨開催でありました。学会をよりよいものとするために、学びの場としてだけでなく「おもてなし」の面からも様々な試みがありました。晩餐会では山梨県知事や山梨大学学長、山梨大学整形外科同門会会長と山梨および山梨大学整形外科医局を代表とする方達よりご挨拶いただきました。料理や飲み物なども山梨の特色を出せるものを、と事前に打ち合わせし、参加者より好評の感想をきくことができました。私にとっては、昨年江幡先生が会長として主幹された「日本低侵襲脊椎外科学会」に引き続き、主催側として学会に携わるのは2回目であり、学会の中身を作り上げていく過程、それ以外の心配りを知ることができる貴重な体験となりました。この体験を経てから他の学会に参加する際に、これまでとは違い、主催者側がどんな点に力を入れてシンポジウムやセッションなどのプログラムを組んでいるか、などの新たな視点を持つことができました。

今回、個人的に特に嬉しかった事です。入局1、2年目の先生が5題もの発表をしてくれました。この規模の学会での発表は初めての先生もいたと思いますが、皆堂々とした発表をしてくれました。準備不足で学会に臨んだ場合は、プレゼンや質疑応答にびくびくするものですが、十分に準備できた場合は逆に質問してくれた先生に感謝したくなります。個々が発表に向けて努力したことが伝わり、頼もしく感じました。また何と言っても、本学会のハイライトは田中伸樹先生の優秀ポスター賞受賞ではないでしょうか。ホームの利があったとは言え、二位に大きく差をあけて堂々の一位であったと聞いています。本研究は、高齢者脊椎手術の合併症について詳細に検討された内容でした。きっと今後は、高齢者の腰痛治療に邁進されるのだと思います。

最後に、学会運営全体を通じての感想です。本学会に参加していただいた、ある大学教授がお話しされていた言葉が印象的でした、そのまま記載させていただきます。「学会主催はめちゃ大変だけど、班を超えて医局が一丸となるのがいいんだよな。」昨年の「日本低侵襲脊椎外科学会」主催の際にも感じたことですが、同門会・関連病院の先生方、大学の脊椎班以外の先生方、秘書さん、多くの支えに深く感謝しています。

さて、2019年には、横浜で第48回脊椎脊髄病学会の主幹が決まっています。3年が過ぎるのはあっという間だと思います。本学会には日本全国はもとより、世界中から脊椎の強豪が集います。そんな学会の主幹をする山梨大学の良い印象を少しでも残せるよう日々精進したいと思います。

第24回 日本腰痛学会 開催記

第24回 日本腰痛学会 優秀ポスター賞受賞報告

田中 伸樹

このたび、皆様のご指導のおかげで2016年9月2~3日に甲府富士屋ホテルで開催されました第24回日本腰痛学会にて優秀ポスター賞を受賞することができましたので、ご報告させていただきます。

「高齢者脊椎手術の合併症についての検討」というテーマで近年増加傾向である高齢者への手術の安全性を検討した内容での発表でした。以前より山梨大学病院での脊椎手術の合併症のデータを集計しておりましたが、それを引き継ぎ2010年~2014年脊椎手術症例 549 例において年齢別の併存症、術後合併症、術後生存率を検討しました。

結局、高齢群には選択バイアスや侵襲を考慮した手術内容であったことも影響してか、重大な術後合併症や術後生存率に関して非高齢群、高齢群とで差がないと結論でありました。逆に手術適応や侵襲に考慮すれば安全に手術が行えるということも示せたと思っております。今回、かなりのご助力を頂き、このような検討、発表をさせていただいて、優秀ポスター賞という身に余る賞を頂けました。現在は、富士川病院で専ら一般整形をひっきりなしに診療・手術していますが、学術的な視野ももちつつ診療にあたることも大切かと思います。日々の診療に追われる毎日の中、不十分ではありますが、精一杯努めてまいります。ご指導いただいた方々この場をお借りして御礼申し上げます。ありがとうございました。またこれからもよろしくお願いいたします。

第24回 日本腰痛学会 優秀ポスター賞受賞報告

第18回 日本低侵襲脊椎外科学会 主催報告

江幡 重人

1. はじめに
第18回日本低侵襲脊椎外科学会学術集会を2015年11月26日(木)~4月27日(金)に品川プリンスホテルにおいて開催いたしましたので報告させていただきます。2日間とも多くの参加者があり活発な議論が行われました。本学会は 1999 年日本脊椎内視鏡研究会として発足し、同年12月に帝京大学溝の口病院・出沢明会長のもと第1回総会が開催され、その後2003年に日本脊椎内視鏡低侵襲外科学会、そして2014年から名前から内視鏡がなくなり日本低侵襲脊椎外科学会と学会名を変更し、現在に至っております。日本低侵襲脊椎外科学会は、脊椎脊髄疾患領域における低侵襲手術に関する研究を促し,研究者の交流をはかるとともに研究成果と知識の公表および普及を通して安全に低侵襲手術が行われることを目的として活動しております。さらに脊椎脊髄疾患の患者ニーズにこたえるべく、低侵襲で高度かつ確実な医療を提供出来るように日整会の内視鏡講習会の運営・協力などの貢献も行っております。

第18回 日本低侵襲脊椎外科学会 主催報告

2. 開催概要
本学会のテーマは「新しいゴールデンスタンダードを確立する」とさせていただきました。内視鏡手術が本邦に導入され、20 年近くの年月が経過しております。その間に100名を超える日本整形外科学会認定脊椎内視鏡下手術・技術認定医が生まれました。しかし内視鏡手術を施行する医師が増え、すそ野が広がってきてもスタンダードな手術とまでは言えません。他にも低侵襲な固定術が多数報告されていますが、術者によってその選択は様々で施設間でかなり差があるのが現状です。どうしたら低侵襲手術がもっと一般的な手術になっていくであろうかという思いを込めてこのテーマを選択いたしました。今後低侵襲手術がゴールデンスタンダードになっていくために必要なものは何かという議論を深めていきたいと考えています。そのため、シンポジウムとして“MEDをゴールデンスタンダードにするため必要なもの”(注 MED:内視鏡下腰椎椎間板摘出術)、“XLIF/OLIFはゴールデンスタンダードになりうるか”(注 LLIF:側方椎体間固定術、XLIF/OLIFはアプローチの方法)を企画し、6つの主題“内視鏡下除圧”、“腰椎開窓術の低侵襲化”、“低侵襲固定術” 、“手術支援” 、“人工骨・他家骨移植” 、“前方椎体間固定”を設けました。今回の全登録演題数は142題と過去最大であり、特別講演1題、講演9題、シンポジウム10 題、主題・一般口演101題、ポスター21題でした。今回の会場は計 3 会場であり、主に講演・シンポジウム・主題を行う第1・第 2 会場とポスター他展示会場の1会場でした。

応募いただいた演題の傾向としては、例年と比べMEDが減少し、PED(経皮的腰椎椎間板摘出術)が増加し、低侵襲固定術に関する演題が増え特にLLIFに関するものが多くなっておりました。同門からの講演発表は波呂浩孝教授に「腰椎椎間板ヘルニアの病態と新規低侵襲治療」という演題名で講演いただき、医科歯科時代に始まった研究もいよいよ臨床応用となり今までの椎間板ヘルニアの治療体系を変えてしまうのではないかという興味深い講演でした。シンポジウムXLIF/OLIFでは、大学の藤田康稚先生に「成人脊柱変形に対するXLIFの有用性に検討」という演題名でご講演いただきました。また主題で大場哲郎先生が「経皮的椎弓根スクリュー挿入におけるO-armナビゲーションの有用性」を発表していただきました。私たち脊椎班が今テーマをもって取り組んでいる分野であり、この分野では日本の最先端にいると自負しております。これらはいずれも注目を集めている分野で、活発な討論が行われていました。

第18回 日本低侵襲脊椎外科学会 主催報告

第42回 日本関節病学会・学術集会奨励賞受賞報告

小山 賢介

2014年11月6日、7日に虎の門ヒルズで行われた第 42 回日本関節病学会に参加しました。40 歳以下に応募資格のある学術集会奨励賞に応募し、奨励賞を頂きました(ちなみに賞金 5 万円)。発表したタイトルは、「生物学的製剤は関節リウマチ下肢人工関節手術の合併症に影響するか」というもので、内容は SSI、創治癒遅延、DVT、周術期疾患活動性悪化に生物学的製剤は影響しないと結論付けたものでした。山梨県の症例数では全国と比較して人口的にも少なく、山梨県立中央病院の佐久間先生にもご協力いただき多施設研究として発表させていただきました。佐久間先生ご協力ありがとうございました。

さて、せっかくの機会ですので私が普段診療の中心にさせていただいている関節リウマチについて少しお話させていただこうかと思います。レミケードが日本で使用できるようになった 2003年に整形外科医となった私、昔の関節リウマチ治療はどうにもこうにもならない・・と経験されていた先生方と違い、新世代の治療を中心に関節リウマチ治療を進めてきました。基礎研究時代に免疫学でサイトカインと出会っていたことも生物学的製剤に違和感なく入り込めた理由かもしれません。現在日本で 7 種類使用できる生物学的製剤ですが、全症例に有効ということはなく、新たなターゲットを自分が発見できる??可能性も残されています。研究テーマとしては申し分ないと思うのですが、手術したい!外傷が見たい!スポーツやりたい!という学生、研修医に「関節リウマチはどう?」とアピールできない現状もあります。話はそれましたが、現在の関節リウマチ治療は関節変形と手術だけでなく、薬剤による合併症も見なければいけない(整形外科+内科)という役割が求められます。細菌性肺炎、ニューモシスチス肺炎、アミロイドーシス、白血病、MTX 関連リンパ増殖性疾患、De novo B 型肝炎、私の外来で診断し専門科に治療をお願いしている合併症です。見逃してしまうと死に至るケースも多い合併症ですので、特に生物学的製剤を使用することのある先生方には勉強し、注意を頂ければと思っております。スポーツがやりたいと整形外科医になった当初の私ではゲロが出そうな内容だと思うので、「こんなのやりたくない!!」と思う先生方はぜひ紹介頂ければありがたいです。

第42回 日本関節病学会・学術集会奨励賞受賞報告

最後に、基礎研究の際に研究サンプルを頂くだけでなく手術の執刀までさせていただいた天野先生、整形外科専門医にもなっていないのに関節リウマチ専門外来を開始させていただいた望月先生、小川先生、東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センターへの留学を認めていただきました波呂教授はじめ医局員の先生方に深謝致します。今後も目の前の患者さんに少しでも恩恵があるよう診療、研究に努めていきたいと思います。

国内留学記

~山梨大学での4か月の研修を終えて~

信州大学 大場 悠己

2017 年12 月から2018 年3 月までの4 カ月間山梨大学整形外科へ国内留学をさせて頂きました、信州大学整形外科の大場悠己と申します。2016 年に脊椎脊髄病指導医になることが出来ましたが自信をもって行えない手術が複数あったため国内留学を希望しました。特に脊椎の前方手術は長野県で見る機会が少なくこれらの手術を行えるようになること、そして内視鏡手術の手技の上達を目的に研修をさせて頂きました。

内視鏡手術も決して得意ではありませんが特に脊椎前方手術については知識も不足しており不慣れで、ご迷惑をおかけしてしまうことばかりでした。しかし江幡先生に毎週水、木、金曜日にこれらの手術の研修を徹底的にさせて頂き、さらに術前カンファレンスや学会を通して手術の危険性や合併症、ポイントについて沢山のご指導を頂きました。ご指導頂いた手術に関しても術後に何が問題点で、もっと上手になるためにどうしたらよいかを優しくご指導頂きました。今では苦手だった脊椎前方手術と内視鏡手術も少しだけ自信をもって行うことが出来るようになりそうです。

~山梨大学での4か月の研修を終えて~ 信州大学 大場 悠己

空いている時間には論文の書き方のご指導を頂きました。実際に論文作成に便利ないくつかのSoft をPC に入れて頂きPC が重装備になりました。練習を兼ねて研修中に7 つの論文作成に携わることができ、そのうち4 つはFirst author を担当させて頂きSpine に投稿することが出来ました。書き方のコツやルール、投稿方法、投稿先などを一つ一つご指導頂き、他には代え難い貴重な知識を得ることが出来ました。

思い入れのある研究の計測データがそろった時には脊椎班全スタッフで臨時リサーチミーティングを開いて頂き研究の戦略を一緒に練って頂きましたことが楽しい思い出として残っております。

このような素晴らしい研修の機会を与えて下さいました波呂教授、江幡准教授をはじめとした先生方に感謝をしております。4 か月間、温かいご指導を本当にありがとうございました。こんなに充実した研修を受けることが出来るとは、ここに来るまでは全く予想しておりませんでした。ただ留学先で『経験してきた』だけでなく本当に自分でやっていけると思えるまで繰り返し繰り返しご指導を頂いたこと、何が私の将来のためになるか真剣に考えて頂いたこと、そのために沢山のお時間を割いて頂いたこと、言葉では言い表せないくらい感謝しております。

4 月からは信州大学脊椎班に戻る予定です。私の研修中に後輩の脊椎外科医達がチームに加わっており、いよいよ後輩を教える立場にもなったと緊張しております。ここで受けた温かいご指導を私だけでなく信州の皆に伝えるために責任と自覚をもって日々精進していきたいと存じます。今後とも、よろしくご指導くださいますよう、お願い申し上げます。

末筆ではございますが、山梨大学の皆様の一層のご活躍を心よりお祈り申し上げます。