市川二郎先生の論文がInt J Surg Pathol.にPublishされました。

市川二郎先生の論文がInt J Surg Pathol.にPublishされました。

脂肪腫の中にはいくつかサブタイプがあり、その一つに紡錘細胞脂肪腫(SCL)があります。

SCLは脂肪系腫瘍と非脂肪系腫瘍の両方の特徴を兼ね合わせており、術前診断、特にMRIでの診断が困難とされています。

本症例の画像所見は、石灰化を伴った異型脂肪腫様腫瘍/高分化型脂肪肉腫で、針生検でも脂肪腫か異型脂肪腫様腫瘍/高分化型脂肪肉腫との診断でした。

摘出検体の病理検査では、細胞異型はなく、免疫組織化学でCD34陽性、RB1の不均一な欠損、MDM2・CDK4の陰性、FISHでMDM2の増幅がないことから最終的にSCLと診断されました。

SCLのMRI像は非常に多彩であるため、IHCやFISHなども合わせた病理所見が鑑別診断の上で重要かつ必須となります。